ベトナム人労働者の特徴と採用のポイント

作成日:2019年11月29日 更新日:2020年8月8日

日本における労働者人材不足は深刻さを増しており、昨今は外国人労働者の雇用なしには成り立たなくなっている産業も存在しています。そんな中ベトナム人やネパール、フィリピンといった国からの労働者は増加傾向にあり、特にベトナムの労働者人口の伸び率は対前年比31.9%増(2018年度)と最も高い数字となっています。

 

このようなデータを裏付けるべく、勤勉でまじめなベトナム人労働者を採用したいという企業は年々増えており、優秀な人材ともなるとあらゆる企業から引く手あまたなケースも存在します。

 

そんなベトナム人は労働者としてはどのような特徴を持っているのか、採用し雇用する際に知っておきたい採用のポイントなどをここではまとめてみました。

 

ベトナム人労働者は日本に多くきている

現在日本には多くの在留ベトナム人労働者が生活しており、2018年10月における厚生労働省のデータによると、日本における労働者数は31万6840人で中国に次いで2番目に多い数です。

 

在留資格別で見てみると

 

専門的・技術的分野の在留資格のある労働者 31,979人(うち技術・人文知識・国際業務の在留資格者は28,860人)
特定活動 (インターンシップ、ワーキングホリデー、外交官などの家事使用人など) 4,570人
技能実習 142,883人
資格外活動 (在留資格で認められている活動以外の活動を行う者) 124,988人
その他 15人

 

となっています。

 

[参照] 厚生労働省 「外国人雇用状況」の届け出状況表一覧

 

「ベトナムの地図」で実際の位置を確認しておきましょう。

 

 

特徴と性格など

ベトナム人はとても勤勉で真面目です。その上向上心や好奇心が非常に旺盛なため、専門的な技術の習得や語学力向上を目指し日々勉学にいそしむことが苦にならない人が多いのが特徴です。そのような国民性は日本人に非常に近いものがあり、日本で働く多くが企業に定着しやすいことも頷けます。

 

また、ベトナム人労働者の性格的な特徴としては以下のようなことが挙げられます。

 

プライドが高い

ベトナム人は非常にプライドが高いと言われています。論理的に物事を考え、なぜこれをしなければならないのかについて自分が納得できない場合には仕事を行わないということもあるほどです。
また、仕事におけるミスを同僚などにおおっぴらにされることを毛嫌いする傾向があります。ベトナム人労働者を人前で注意するといったことは極力避けるのが賢明です。

 

手先が器用である

日本人同様、手先が器用であると言われています。そのためベトナム人は職人的な技術職に従事することや、根気が求められる細かな仕事などは向いていると言えるでしょう。

 

公用語について

公用語はベトナム語ですが、2016年には日本語が小学校で英語と並び「第一外国語」を目指す方針が取られるなど、国を挙げて日本語教育に力を入れています。そのためベトナム人は日本企業への就労に対しても言語に関しての不安が少ない分、ハードルが低いのが特徴です。

 

信仰と宗教

ベトナム人に信仰されている宗教には以下のようなものがあります。

 

・仏教
・カトリック
・プロテスタント
・カオダイ教
・ホアハオ教
・イスラム教
・ヒンドゥー教

 

もともと儒教色が強く、仏教の信仰割合が全体の7割を占めています。

 

[参照] wikipedia ベトナムの仏教

 

日本企業でベトナム人を採用する際のポイント

 

ここまでベトナム人の特徴などについてまとめてきましたが、ここからは日本企業で採用する際のポイントについて触れていきたいと思います。

 

一般的にベトナム人や外国人を雇用する場合には、日本人と大きく異なり、確認が必要なものや提出すべき書類などが多く、初めてのケースでは少々不安になってしまうこともあるでしょう。

 

また、せっかくベトナム人労働者を採用したものの就労ビザの取得ができなかったり社内の受け入れ態勢が整わずに結果として取りやめてしまったりすることもありますし、職場環境に合わず早々に退社するという事態に遭遇することもあり得ます。

 

まずは外国人の採用における段取りの徹底と、受け入れ態勢の確立、雇用に関する労務知識の習得といったものが必要になりますのでしっかりと準備しておきましょう。

 

[関連ページ] ベトナム人労働者が日本で働く理由と「給料」について

 

募集からのステップについて

 

日本国内でベトナム人や外国人を採用する際に踏むステップは大きく5つあります。

 

  1. 採用募集を行う
  2. 自社に応募してきた中から会ってみたい人材と面接を行う
  3. 就労ビザ取得が可能かどうかの調査を行う
  4. 採用の場合、就労ビザ申請手続きを行う
  5. 就労ビザ取得後の手続きを行う

 

ここではベトナム人労働者に限定せず必要となるステップについて見ていきます。

 

1.採用募集を行う

ベトナム人労働者などの外国人の採用を行う際には「求人サイトへの掲載」「大学や専門学校からの人材紹介」「ハローワークからの求人募集」「外国人人材紹介エージェントの活用」などを利用するのが一般的です。

 

[関連ページ] 外国人の採用に人材紹介のエージェント会社のサポートは必要か

 

2.自社に応募してきた中から会ってみたい人材と面接を行う

自社への応募者の中から履歴書や職務経歴書を通じ、面接をしてみたいと思う人材にコンタクトを取ります。エージェントを介する場合には、エージェントを通じて面接の打診を行います。この際職務経歴書の記載事項などから、応募者の日本語能力を判断することができます。ただし、別の人間が作成しているケースや、日本人のネイティブチェックが行われた上で提出されている可能性もあるので注意が必要です。

 

3.就労ビザ取得が可能かどうかの調査を行う

面接を通じて好感触を得たベトナム人などの外国人の応募者に対し、就労ビザを取得できるかどうかを確認する必要があります。これはいざ採用となり雇用契約を結ぶにあたり取得できなかったという事がないよう、採用活動と同時に行っておくのが理想です。通常のオフィスワーカーであれば、日本企業で働く場合「技術・人文知識・国際業務」の在留資格が必要となります。企業が採用したいと考える職種に合った在留資格を持っているかどうかをきちんと確認しておきましょう。

 

また日本国内ですでに別の会社で働いている場合や、日本に住んでいるベトナム人や外国人の場合には在留カードをすでに持っていることになりますので、在留期間満了日が過ぎていないかどうか確認が必要です。

 

4.採用の場合、就労ビザ申請手続きを行う

めでたくベトナム人や外国人を採用となった後に雇用契約書を締結します。海外では労働条件を書面で文書化するのが一般的であるため、きちんと作成しておきましょう。

 

雇用契約書はベトナム人労働者、外国人だからといって特別なことは必要ありませんが、必ず書面のどこかに「この雇用契約は、日本において就労可能な在留資格の許可及び在留期間の更新を条件として発効する」という一文を入れるようにしておくことが重要です。これは万が一就労ビザが下りずに採用に至らなかった場合等、トラブルを避ける意味で必要なものとなります。

 

契約書の作成が終わったら管轄内にある最寄りの入国管理局に就労ビザ申請を行います。

 

就労ビザ申請においては

 

・海外に現在住んでいて、これから日本で働くケース
・日本ですでに働いており別の企業から転職してくるケース
・留学している学生を採用するケース

 

によって手続きが多少異なりますので注意が必要です。

 

[関連ページ] 外国人を雇用する際に必要となる就労ビザ・在留資格の確認と申請に必要な費用

 

海外に現在住んでいて、これから日本で働くケース

現在海外にいるベトナム人労働者、外国人を日本で雇用する場合以下の手続きを踏む必要があります。

 

  1. 雇用企業が在留資格証明書を入国管理局に申請する
  2. 在留資格証明書が発行されたら、証明書を採用する予定の外国人に送付し、就労ビザを現地にある日本大使館に申請してもらう

 

日本ですでに働いており別の企業から転職してくるケース

日本ですでに働いているベトナム人や外国人を雇用する場合、就労資格証明書交付申請を必要とします。
就労資格証明書とは「日本に在留している外国人からの申請によって外国人が行うことができる収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を法務大臣により証明してもらう文書」を指します。
これは現在保有している在留資格のまま労働することが問題ないかを確認するために必要な書類となります。

 

留学している学生を採用するケース

日本にいるベトナム人留学生を採用する場合、留学ビザから就労ビザへの変更が必要です (在留資格変更許可申請手続き)。

 

就労ビザは申請後1か月から3か月発効までに時間がかかる場合がありますので、雇用開始予定日から逆算して早めに手続きを進めておくと安心です。

 

5.就労ビザ取得後の手続きを行う

ベトナム人労働者の就労ビザがめでたく取得出来たらハローワークへ届け出を行う義務があります。ただし雇用保険の加入手続きを行った場合はハローワークの届け出も兼ねているため届け出は不要となります。

 

重要となる日本語能力について

 

ベトナム人は国を挙げた日本語教育が盛んなこともあり、日本語を習得している人も数多くいます。とはいえ、日本企業で採用するにあたっては一定の日本語能力を必要とするのが現状です。その理由としては、ビジネスコミュニケーションの円滑化が一番の理由と言えるでしょう。社内におけるコミュニケーションだけでなく、業種によっては対外でも必要となります。その際に日本語能力に不安があると業務に支障をきたしてしまいます。

 

そのような事態を避けるため、ベトナム人や外国人労働者に日本語能力がどれくらい備わっているかをはかる試験があり、代表的なものに日本語能力試験(JLPT) があります。

 

試験はN1からN5まで5つのレベルがあり、いちばんやさしいのがN5、難しいのがN1となっています。ベトナム人が日本企業で働く上では最低でもN2レベルの語学力(日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる)あるのが望ましいといえるでしょう。

 

[関連ページ] 外国人を採用する際に日本語能力をどのようにチェックすればよいのか

 

ベトナム人が重視する環境のポイント

 

ここまでは、企業側を中心にポイントを見てきましたが、ここからはベトナム人の視点で重要視するポイントについてまとめました。採用活動を効率良く行えるようにぜひ参考にしてみてください。

 

採用の際には人間的つながりが深い企業を選ぶ傾向も

ベトナム人は濃い人間関係を好む傾向にあります。そのため多少の待遇面の悪さは目をつぶっても、気に入った人たちと働ける環境を好んだりすることがあります。採用を決定的なものとしたい場合には、アットホームな雰囲気を醸し出すことも重要なポイントとなります。

 

給与や待遇面、キャリアプランを明確にする

これはベトナム人に限りませんが、採用の際には給与や待遇、企業に入社してからのキャリアプランも重要な要素の一つとして考えていると思ってください。特に給与面に重きを置いて企業を選定する傾向にあると言われています。ベトナム人労働者に具体的な昇給の基準、ノルマなどのほかに入社後のキャリアプランや目標を明確に提示してあげることで、企業としては長期雇用といった安定が保たれる場合があります。

 

採用時の面接は少ない方がよい

日本企業では、入社してもらいたいと考えるベトナム人や外国人の人材に対して何度も面接を繰り返す傾向にあります。これはその人物を入社前にもっと知っておきたいという企業側の思惑でもあり、ごく一般的に行われていることと言えます。

 

しかしベトナム人のみならず外国人採用の面接においては、あまり多くの面接を行うことは適切でありません。何度も面接を行うことが逆に採用する気がないという意思ではないかと捉えられ、不信感を与えてしまいがちです。
日本的に何度かの面接を経てベトナム人労働者の採用に至る場合には、あらかじめ面接回数の目途を提示しておくとよいでしょう。

 

[関連ページ] ベトナム人の労働者を採用し雇用する際の注意点とは

 

まとめ

 

以上ベトナム人労働者の特徴や採用におけるポイントについてお伝えしてきました。

 

勤勉で真面目な性格の持ち主というだけでなく、日本語能力も高いので日本企業の土壌でもしっかりと働ける素養を持ち得ています。日本で働きたいというキャリアプランを持っている人も多く、労働意欲も高いベトナム人労働者を「ぜひ採用したい!」と思っても、強いネットワークがなければ思うように採用活動が行えないのが現状ではないでしょうか?

 

もしピンポイントでベトナム人労働者を採用したいと考えているならば、専門の人材紹介会社を利用してみるのもオススメです。人材紹介会社を利用することで採用にかかる労力を大幅に減らすことができます。貴重な人材であるベトナム人労働者の採用をぜひ検討してみるとよいでしょう。


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